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暮らしの特集 Vol.035 もっとビール主義 知るほどにおいしい一杯 2012年5月

  • 知れば深まるビールの魅力
  • 多彩なビールで喉をうるおす
  • 旨いビールを飲むために

知れば深まるビールの魅力

世界には多種多様なビールがあり、その数はおよそ85種類にも及びます。そのうち、日本で飲まれているもののほとんどがピルスナー。なんと1種類にしか過ぎません。今回は、輸入ビール専門酒場「Billy Barew's Beer Bar」のオーナー・高野行男さんにビールの種類や特徴、その魅力について伺いました。

奥深いビールの魅力

  • ひと言でいうと、ビールとは“麦とホップ、酵母(イースト)と水からつくられたお酒”のこと。その歴史は古く、一説では紀元前6000年頃、メソポタミア文明の頃にまでさかのぼるとか。アジア・オリエントで始まったビールづくりは、やがてヨーロッパやアメリカにも普及。大麦の生産地や醸造方法の違いなどから、85種類ものビールが生まれるまでに至りました。
    ビールは、使用する酵母や発酵方法の違いによって、上面発酵ビール、下面発酵ビール、自然発酵ビールといった主に3つのカテゴリーに分類され、そこで香りや味わいも大きく異なってきます。まずは、発酵方法の違いを知り、世界のビールの種類について学びましょう。
  • 奥深いビールの魅力

発酵方法のタイプ

上面発酵
18〜24℃の常温で活動する上面発酵酵母(エール・イースト)を使用。1〜 3週間の発酵期間を経て、複雑な香りとフルーティな味わいに仕上がるのが特徴。発酵中に酵母が表面に浮上することからこの名に。
下面発酵
15℃以下の低温で活動する下面発酵酵母(ラガー・イースト)を使用。約1ヵ月の発酵期間を経て、まろやかでスッキリとした味わいに仕上がるのが特徴で、現在世界の主流となる発酵法。発酵中に酵母が底に沈殿することからこの名に。
自然発酵
空中に浮遊する野生の酵母や微生物を取り込んで常温で発酵させる、ベルギーの伝統的な発酵法。1〜2年の発酵期間を経てつくられ、その期間によっても味わいは様々。ベルギーのランビックビールが代表的。
そのほか
下面酵母を常温で発酵させたり、上面酵母と下面酵母を併用するなどの発酵法がある。それらを総称して“ハイブリッド・ビール”とも呼ばれる。日本酒酵母など、ビール酵母以外の酵母を用いてつくられるビールもこの中に含まれる。

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世界のメジャービール

種類によって異なるビールの特徴。その個性を知ることで、ビールへの興味がより深まります。そこで、とくにメジャーな13種類をピックアップ。それぞれの特徴を相性のよい料理とともに紹介します。

13種類の主なビールタイプ

  • ピルスナー
  • ドルトムンダー
  • ボック
  • エール
  • アルト
  • ケルシュ
  • ヴァイツェン
  • トラピスト
  • ポーター
  • スタウト
  • ランビック
  • アメリカビール
  • ライト

ピルスナー 【主な生産国】 ドイツ、チェコ[下面発酵]

ピルスナー

世界でもっとも愛されるビールの王道

世界でもっとも多く飲まれている種類。透明感があり、キラキラと輝く黄金色のビールに、まばゆいばかりのきめ細かい白い泡。シャープで雑味のない味わいとほどよい苦みがあり、抜群の喉ごしのよさを誇っている。アルコール度数は4〜5%。

[おすすめ銘柄はコレ]ピルスナー・ウルケル
一般的なピルスナーよりも少し香りがあり、ホップの苦みが効いている。さわやかでキレのある味わいが特徴。ピルスナーのオリジナルとして知られているビール。

ピルスナー・ウルケル

[好相性の料理]スパイシーポテトサラダ
胡椒やマスタードでスパイシーに仕上げたポテトサラダ。ジャガイモはつぶさずに食感を楽しむのがいい。ピリッとした炭酸と苦みが爽快感を与えてくれるピルスナーとの相性は抜群。

スパイシーポテトサラダ

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ドルトムンダー【主な生産国】 ドイツ[下面発酵]

ドルトムンダー

香り控えめのマイルドな味わい

ドイツ最大のビール生産地・ドルトムントで、ピルスナーをまねてつくられたビール。まろやかなコクとほのかな苦みのある味わいで、ホップと麦芽の風味は控えめ。5〜5.5%という少々高めのアルコール度数で、長期輸送にも耐えられる日持ちのよさも特徴。

[おすすめ銘柄はコレ]ベアレン・クラシック
コクと苦みのバランスがいいビール。どんな料理ともあわせやすいというオールマイティな一面も。もともとはドルトムントの特産品として輸出用に生産された商品。

ベアレン・クラシック

[好相性の料理]豚肉のグラーシュ
グラーシュは肉と野菜の煮込み料理で、パプリカの風味が特徴。味が主張し過ぎないよう牛肉ではなく豚肉を使用。コクのあるドルトムンダーには、風味が強めの肉料理よく合う。

豚肉のグラーシュ

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ボック【主な生産国】 ドイツ[下面発酵]

ボック

パンチの効いた濃厚な味わい

14〜15世紀に北ドイツで生まれたラガービール。アルコール度数が7.5〜13%と高く、雄ヤギを意味するボックという名には"ヤギのキックのように強い酒"という意味も。強いアルコールによる甘みやフルーティな香りが特徴で、濃厚な味わいが楽しめる。

[おすすめ銘柄はコレ]ルート・ボック・ビア
「幸せのヤギ」を意味するルート・ボックは高いアルコール度数に加え、赤黒い色という見た目のインパクトも大。やや辛口な風味でありながら味わいはフルーティ。

ルート・ボック・ビア

[好相性の料理]砂肝のアヒージョ
ニンニク風味のオリーブオイルで具材を煮込むアヒージョ。定番のマッシュルームなどに、クセのある砂肝もプラス。パンチが効いたビールにはパンチのある料理を合わせたい。

砂肝のアヒージョ

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エール【主な生産国】 イギリス、ベルギー[上面発酵]

エール

英国産ホップの香りを楽しむ

イギリスでよく飲まれている上面発酵ビールで、アルコール度数はだいたい2.5〜5.5%。エールの中にも種類が多くある。代表としては、色は淡くホップの濃い香りが特徴のペールエール、色の濃い大麦麦芽を使用した口あたりのいいブラウンエールなど。

[おすすめ銘柄はコレ]サミュエル・スミス・ペール・エール
イギリスのヨークシャー州にある小さなブルワリーでつくられているビール。弱めの炭酸とコクのある味わいが特徴。英国産ホップの若草のような香りが楽しめる。

サミュエル・スミス・ペール・エール

[好相性の料理]カチャトーラ
鶏とキノコのトマト煮のカチャトーラは、ローリエやタイム、オレガノで香りづけ。ハーブのような香りのホップを使用しているエールには、香草を使った料理がピッタリ。

カチャトーラ

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アルト【主な生産国】 ドイツ[上面発酵]

アルト

ホップの効いた伝統的なドイツビール

上面発酵と低温熟成の合わせ技でつくられるドイツの伝統的なビール。上面発酵特有の複雑な香味とホップの苦みが調和し、スッキリとした味わいに仕上がっている。日本の地ビールメーカーにも高く支持されている種類で、アルコール度数は4.5〜5.5%。

[おすすめ銘柄はコレ]ディーベルス・アルト
美しい赤銅色のビールで、アルトの中でも人気の銘柄。引き締まった苦みと抜群のキレが特徴。酸みは少なくほんのり甘さも感じる、スッキリとした味わいのビール。

ディーベルス・アルト

[好相性の料理]カリカリベーコンのザワークラウト
カリカリに炒めた厚切りベーコン入りのザワークラウト。白ワインビネガーのスッキリとした酸みが、アルコール分のさほど強くないさわやかな飲み口のアルトと好相性。

カリカリベーコンのザワークラウト

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ケルシュ【主な生産国】 ドイツ[上面発酵]

ケルシュ

フルーティでシャープな味わい

ケルシュはアルト同様、上面発酵でありながら低温熟成を用いてつくられる。上面発酵のフルーティな風味と低温熟成のシャープな喉ごしが楽しめるという、それぞれのいいところ取りのビール。アルコール度数は4.3〜5%。香味はアルトよりもやや華やか。

[おすすめ銘柄はコレ]ガッフェルケルシュ
ドイツのケルンでつくられる、スッキリとしたさわやかなビール。最大の魅力は抜群のキレ。ホップの香りが弱くコクも控えめだが、引き締まった味わいが楽しめる。

ガッフェルケルシュ

[好相性の料理]ポテトのガレット ミニピザ風
ドイツ料理の定番食材ジャガイモを千切りにして、香ばしく焼き上げるガレット。トマトソースとチーズ、バジルを乗せてピザ風に。ドイツビールにはやはりドイツ料理がよく合う。

ポテトのガレット ミニピザ風

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ヴァイツェン【主な生産国】 ドイツ[上面発酵]

ヴァイツェン

小麦からつくるフルーティなビール

ドイツ語で小麦を意味するヴァイツェンは、原料に小麦を50%以上使用してつくられるビール。ナツメグのようなスパイシーな香りと、バナナのようなフルーティな香りを合わせ持つ。また、濁りがあり苦みが非常に弱いのも特徴。アルコール度数は5〜5.5%。

[おすすめ銘柄はコレ]エルディンガーヴァイスビア
ビール大国ドイツの中でも人気が高いビール。クリーミーな泡立ちに、ほどよいコクとしっかりしたキレがあり飲みやすく、小麦ビール初体験の人にもおすすめ。

エルディンガーヴァイスビア

[好相性の料理]ボンゴレビアンコ
パンチの強弱を合わせたいビールと料理。そこでヴァイツェンには、シンプルな味わいのボンゴレビアンコを。アサリの旨みが、苦みの弱いヴァイツェンにピッタリ。

ボンゴレビアンコ

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トラピスト【主な生産国】 ベルギー、オランダ[上面発酵]

トラピスト

修道院で水の代わりにつくられたビール

トラピストは、ベルギーに6ヵ所、オランダに1ヵ所あるトラピスト修道会でつくられるビールの総称。ビン詰め後に発酵熟成が行われるのが特徴。多くの銘柄がダークな色合いで、アルコ−ル度数は6〜10%とやや高め。フルーティで、甘みのあるタイプ。

[おすすめ銘柄はコレ]ロシュフォールNo.8
ロシュフォールはベルギーのサン・レミ修道院で醸造される銘柄。アルコール度数は9.2%。色がブラウンで、チョコレートのようなまろやかな甘みと苦みが特徴的。

ロシュフォールNo.8

[好相性の料理]タコのビール煮込み
ビールを使ってやわらかい食感に仕上げたタコの煮込み。香りづけにはローリエとオレガノで。甘みとコクが特徴のトラピストには、コトコト煮詰めた佃煮のような料理が好相性。

タコのビール煮込み

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ポーター【主な生産国】 イギリス[上面発酵]

ポーター

ホップの効いた深い苦みが特徴

1720年頃に、新旧のブラウンエールとペールエールを混ぜたビールが人気を博したが、それらをブレンドしてつくったものがポーター。荷運び人=ポーターが好んで飲んでいたことからこの名に。アルコール度数は5〜7.5%で、ホップが効いた苦みの強いビール。

[おすすめ銘柄はコレ]アンカーポーター
緻密で濃厚な泡立ちと深いコクの中に、新鮮なホップの風味が加わったなめらかな味わいのビール。キャラメルのような香ばしさとスパイシーな香りが楽しめるのが特徴。

アンカーポーター

[好相性の料理]鶏レバーのパテ
鶏レバーを食べやすいパテに。強めの風味と味が、深いコクと苦みを持つポーターに合う一品。また、ポーターの芳香がレバーの臭みを消し、まろやかな味わいにしてくれる。

鶏レバーのパテ

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スタウト【主な生産国】 アイルランド イギリス[上面発酵]

スタウト

ローストした大麦の苦みが人気

あぶった大麦で醸造される、黒に近い濃色のビール。ローストされた大麦が、ホップとは違う香ばしい苦みをプラス。きめ細い泡に、苦みと酸みのある、濃厚でクリーミーな味わいが特徴。アルコール度数は4〜8%。低発酵で甘みの強いスタウトもつくられている。

[おすすめ銘柄はコレ]ライオン・スタウト
チョコレートのような甘く香ばしいフレーバーが特徴。非常に濃厚でコクがあり、ゆっくり深みを楽しむビール。雑味もなく上品な味わいで、世界でも評価の高い一品。

ライオン・スタウト

[好相性の料理]ゴルゴンゾーラチーズソースのニョッキ
独特の香りと濃厚な味のゴルゴンゾーラチーズをソースに使ったニョッキ。ゴルゴンゾーラの強い風味も、甘みやコクのある自己主張が強いスタウトとの組み合わせなら好バランスに。

ゴルゴンゾーラチーズソースのニョッキ

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ランビック【主な生産国】 ベルギー[自然発酵]

ランビック

独特の香りが魅力の野生味溢れるビール

空気中の野生酵母を利用して自然発酵させたビール。フルーティな香りと酸みが強いのが特徴だ。また、意図的に古いホップを使うことで酸化を防止し、チーズのような香りもつく。一般的なビールのイメージとはかけ離れた味わいだが、一度魅力を知ればクセに。

[おすすめ銘柄はコレ]ティママンズ・ピーチ
ストレートで飲むにはクセが強すぎるランビックに、フルーツのフレーバーを加えた一品。濃厚なジュースのような味わいで後味さわやか。女性にも人気の高いビール。

ティママンズ・ピーチ

[好相性の料理]鶏ささみの梅肉和え
淡白な鶏ささみをさわやかな梅肉と和えた一皿。梅を取り入れたさっぱり味の料理は、酸み&フルーティなランビックにおすすめ。仕上げに散らした大葉の香味もいいアクセントに。

鶏ささみの梅肉和え

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アメリカビール【主な生産国】 アメリカ[下面発酵]

アメリカビール

バランスよく飲みやすいビール

炭酸量を増やした清涼感の強い種類。銘柄によって特徴があり、ホップの苦みや香りを抑えた軽めのものだけでなく、逆にはっきりと主張したビールも今では定着。ビールの色は琥珀色で、見た目、味わいともにピルスナーを思わせる。アルコール度数は約4%。

[おすすめ銘柄はコレ]サミュエル・アダムス・ボストン・ラガー
世界中のビア・フェスティバルで金賞を受賞してきた実力派のビール。豊かな香りとやや控えめな苦みがあり、後味はスッキリ。バランスの取れた味わいのよさが特徴。

サミュエル・アダムス・ボストン・ラガー

[好相性の料理]ビアフリッターのスパイシーチキン
衣にビールを使ったフライドチキン。黒胡椒などスパイスをたっぷり絡めてキリッとした味付けに。ジューシーでキレのあるチキンの味わいが、アメリカビールの爽快感に最適!

ビアフリッターのスパイシーチキン

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ライト【主な生産国】 アメリカ[下面発酵]

ライト

ライトな飲み口のアメリカビール

“アメリカのビールは軽い”というイメージをつくっているのがライトビール。大麦、ホップともに風味は極控えめで、香りも抑え気味。軽くて爽快な味わいでスッキリと飲める。カロリーは通常のビールの2/3から1/2程度。アルコール度数も2.8〜4.3%と低い。

[おすすめ銘柄はコレ]クアーズ・ライト
アメリカを代表するライトビール。極上の喉ごしとキレが魅力。銀色を基調としたデザインと抜群の飲みやすさから、“Silver Bullet(銀の弾丸)”という異名も。

クアーズ・ライト

[好相性の料理]魚介のガーリックマリネ サラダ仕立て
魚介をニンニクと白ワインビネガーでさっぱりと味付けしたマリネ。レモン果汁を搾って酸みを効かせた美味しさは、さわやかな軽い飲み口のライトビールにちょうどいい。

魚介のガーリックマリネ サラダ仕立て

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