住まいの風景 Vol.03 ふたりで築いた“人の集まる”風景。神奈川県・N邸

  • ピックアップギャラリー
  • 住まいのプロフィール
  • バックナンバー

お気に入りのインテリアに囲まれホームパーティや趣味の時間を楽しむ2人。

明るい日差しが入り、爽やかな風が吹き抜けるこだわりの唯一無二の住まい。

収納たっぷりで使いやすいキッチン。レトロな色の壁タイルには特に愛着が。

お気に入りのアームチェアでくつろぐ時間は格別。北欧のデザイナー、ボーエ・モーエンセンの作品。

「いつも夢を持ちたい」という夫妻。理想の住まいづくりはまだまだ続く模様。

[快適性と利便性が住まい選びのポイント] 横浜市内の駅近という条件にこだわって中古マンションを探し、現在の住まいを見つけたNさん夫妻。東南の角にあり一日中日差しが入ること、内装もリフォーム済みでまるで新築のようだったこと、なにより横浜駅まで徒歩圏内というアクセスのよさが気に入り、内見したその日に即決した。入居後も、みなとみらいや関内までウォーキングできる距離にある立地を生かして、オンもオフも充実した毎日を送っている。便利なわりに騒音が少なく静かな環境なのも気に入っているとか。「でも購入した当初は、こんなに長く住む気はなかったんですよ」と意外な本音を語ってくれた奥さま。もとの持ち家が職場から遠かったため、交通の便のいい場所にセカンドハウス的な物件を探していたのが本来の動機。ウィークデイは使い勝手のいいマンションで過ごし、週末や長い休暇は自宅に戻るはずが、次第にマンション暮らしの魅力に気づいて元の家に帰るのがおっくうになり、最終的にマンションを本宅にすることにした。ご夫妻ともそれまでマンションで生活した経験がなく、はじめの頃はとまどいを感じることもあったとか。ただ、いわゆる集合住宅ならではのデメリット――例えば、上の階の音が気になる、住民とのトラブルが心配――などはまったく気にならず、かえって戸建ての方が大変なことが多いことを実感するようになっていた。「防犯ひとつとっても、戸建てだと出かける前にすべての窓と出入り口を確認する必要がありますよね。でもマンションなら、大げさに言えば玄関の鍵ひとつ閉めればおしまいなわけです」(ご主人)

その他にもマンションなら庭の手入れや外装工事などのメンテナンスが不要、防犯性が高くプライバシーを保てる、気密性があるため戸建てに比べて部屋が暖かいなど、ご夫妻のマンションへの評価は高い。[理想の暮らしを求めリフォームを選択] しかし、暮らし慣れたマンションとはいえ、いくつかの不満もあった。収納が少ないこと、部屋数が多く、使っていない個室がもったいないことなどがそれだ。そこで、さらなる理想の暮らしを実現するために、リフォームをすることにしたのは購入から9年経った昨年のこと。リフォームの相談にのってくれたのは、大京エル・デザイン。「彼らは売主の大京グループのリフォーム会社。本来なら私たちがしなければならないだろう、マンションの規約の確認や管理側への連絡もすべて一任できました。こちらが思いもかけない色々なアイデアを出してくれるのも嬉しかったですね」(ご主人)Nさん夫妻のなによりのリクエストは、バスルームを改装したいというもの。「リフォーム前のお風呂が、追い焚きができないタイプだったんです。ふたり暮らしなのでこれがとても不便で。実はこの不満が、リフォームを考え始めたきっかけなんですよ」(奥さま)バスルームを改築するのなら、せっかくだからキッチンも取り替えて、フローリングや壁紙を変えて……と、話ははずみ、結局部屋のイメージを大きく一新することにしたという。床をメイプル色の幅広フローリングに張り替え、同じ色で室内ドアや収納扉などの建具も統一しグレード感を高めた。さらに壁面の一部には調湿・

吸着機能のあるエコカラットというデザインタイルをあしらい、空間全体を明るくやわらかい印象にまとめている。[様々なくつろぎができる大人の空間]もてなし好きなご夫妻は、大勢の来客がくつろげる広々とした空間を望んでいた。そこでリビングに隣接した、使っていなかった洋室の仕切りを取り外して、LDを拡張。窓から入る光がキッチンの奥まで届き、風通しの良い開放的な空間が手に入った。照明へのこだわりもLD空間のポイントのひとつだ。奥のリビングは天井をふかしてダウンライトを埋め込み、手前のダイニングにはシーリングファンを設置した。ファンをまわすと上下の空気が循環し、冷暖房の効率を高めてくれる。明るさだけでなく、居心地のよさもプラスしてくれる照明だ。キッチンとLDの間にはガラスの引き違い戸を取り付けて、来客中にキッチンをさりげなく目隠しできるようにした。「よくお友達を呼んで、お茶会をするんですが、以前キッチンもリフォームすることを話したら、こんなにまだきれいなのにもったいないと驚かれたんです。でもリフォーム後にお呼びしたら、まるでカフェみたいなんて言ってくれて、みんな前以上にとてもくつろいでくれるようになりました」(奥さま)キッチンには最新式のシステムキッチンを設置したが、壁のタイルはあえて残した。「この優しいオレンジ色が、まさにこのマンションらしさを表しているようで、とても気に入っているんです」と奥さま。カウンターのタイルは、すでに廃盤だった壁のタイルに似た色をわざわざ取り寄せたという、こだわりの一品だ。窓からの光が入る明るいキッチンは夫妻のお気に入りの場所のひとつになった。

[シンプルで心地いい暮らしを実現]住み始めの頃こそ、マンション特有の玄関の狭さや天井の低さに若干の閉塞感を味わっていたものの、いまでは自分たちにちょうどいい広さだと思っているというご夫妻。LDやキッチンには、リフォーム時に要所要所に大きめのクローゼットを造りつけて、雑多なものをすべて収納できるようにした。玄関収納も腰までの高さの棚だったものを、床から天井まで収納に使えるクローゼットにチェンジ。使いたい物を使いたい場所にきちんと収納できるようになり、使い勝手が格段にアップした。「収納をつくったせいで部屋が多少狭くなりましたが、これくらいの広さがあれば十分。郊外に一戸建てを建てたがる人も多いけれど、自分は逆。もし次に家を買うとしても、マンションがいいですね。もっと都心でもいい(笑)」(ご主人)年を重ねてからの住まいは、シンプルがいい。以前の家に合わせて購入したアンティーク家具も、お気に入りのカップボードを一つ置いているだけで、残りはモダンな家具に買い換えた。カップボードには奥さまのコレクションしているカップ&ソーサーが収められ、窓際には旅先で購入したりプレゼントしてもらった小物がセンスよく並ぶ。お気に入りの家具、思い出が詰まったディスプレー、2人で吟味した床や壁の色、自然光を浴びて伸び伸びと育つ植物、自分たちが本当に好きなものばかりに囲まれて過ごす居心地のよさ。夫妻が楽しそうにくつろぐ姿が、マンションの一室をより活き活きと見せていた。

  • 最初へ